MTG(マジック:ザ・ギャザリング)は世界で最初のTCGで、TCGの頂点とも言われます。ウィザーズオブザコースト社(Wizards)が作ったTCGがMTGです。ボードゲームやTRPGも手掛けている会社で、世界観の構築も含めて上手く、厚いストーリーがバックボーンにあります。そのストーリーやキャラクターも人気があります。
統率者戦はアメリカのローカルで生まれたハウスルールです。古い略称だと”EDH”と呼ばれます。現在は公式がサポートしています。
統率者戦は、実質なんでもありなので、変わったコンセプトで構築されたデッキも楽しまれており、実践からほど遠いロマンデッキ、構築費用を合計30ドル以下抑えたデッキなど多岐に渡ります。逆に超実践級の最強デッキ構築をしてる人もいます。互いの構築内容に差が大きいためデッキレベルを合わせて戦うことが望ましいです。
※禁止カードはありませんが禁止推奨カードはあります(要公式確認です)
統率者戦とは?
※気が向いたらもう少し頑張って記載してそうです><
デッキレベル
公式でも10段階の大まかな基準が提示されています。
私がいろんなEDHのサイトを覗いたり話し合いなどで見た上で消化したレベルの認識は下のような感じです。1~2、3~4、5~6、7~8、9~10で5つのブロックに分けておくと良いです。ブロックを超えると差が大きいです。ブロック内のレベルは曖昧なところがあるので個人的な差のイメージです。
[1~2] デッキと呼べるもの
[3~4] 基本は無限アタック系はなしでクリーチャー戦を主軸においている
[5~6] 基本はクリーチャーも使いつつ無限アタックや即死攻撃を主軸においている
[7~8] 優秀な統率者且つ5ターンくらいで全キルすることに主軸をおいている
[9~10] 優秀な統率者且つ3ターンくらいで全キルすることに主軸をおいている
※1~6レベルをEDH(カジュアル統率者)、7~10レベルをcEDH(競技的な統率者)と呼ぶ
レベル1
条件は、ルールを満たしたデッキ構築になっていること。
デッキ枚数100、ハイランダー(基本土地以外の同名カードは1枚だけ)などの基本的なルール違反がないデッキであることです。貧弱な部族カード限定にしたり、絵師縛りしたり幅広いデッキが構築が許されます。特別な目的を持った相手をキルしない、勝利方法を持たないデッキもあり得ます。特殊な縛りやネタ、ロマン型、勝利以外の目的デッキがあるのはローカルだからこそだと思う。
レベル2
条件は、統率者を出しつつ戦うためのコンセプトや方向性を持っており、デッキとしてまとまりを感じること。
さすがにいらないだろと思うカードがあるかも。
コンセプトを持ち、土地やクリーチャーなどをそれなりの枚数入れてバランスを取り、場に展開していけるように構築されているデッキであることです。最低でも相手のライフを削って倒すことを目的に組まれています。趣味デッキとして遊び幅が広く珍しいカードが見れるかもしれません。
※一部の構築済みデッキが含まれます
レベル3
条件は、統率者を主軸としたコンセプト構成でまとめ、明確な攻撃狙いを持っていること。
微妙なカードはあるけどバランスは悪くはない。ノーマルカード縛りでも練ればここまではいけると思う。クリーチャーの殴り合いで上手くマウントを取れるように立ち回ります。
※一部の構築済みデッキが含まれます(構築済みで2,3レベルの違いは使ってみて強いかどうかで良いと思います)
※2レベルと3レベルの違いは尖った強さがあるかないかだと思う。3レベルと4レベルは戦えるけど、4レベルと2レベルでは相手にならない。
レベル4
条件は、マナ基盤がある程度整っており、統率者を主軸としたクリーチャー主体の攻撃をメインにバランスが取れたデッキになっていること。
土地やアーティファクトなどによるマナ基盤をそこそこ揃えて、デッキ全体のバランスを取り、統率者やコンセプトに対して特化した構築が行われたデッキであることです。
基本的に即死コンボや無限アタック、完封するようなロックギミックは搭載しない。4人でクリーチャーによる殴り合いを楽しむカジュアルとしては最高レベルになる。(カジュアルプレイの最高は即死コンボ有りの6レベル)
※このくらいを楽しんでる層もそれなりにいるようです
※3レベルとの違いは完成度の高さ、マナ基盤の良さ、バランスや安定感があるかだと思う。一部コンボがないだけで普通に戦える強さのあるデッキです。
レベル5
条件は、意図的な必殺のロマン型ではない実効性が高い即死コンボ、無限アタック、封殺コンボが1つは搭載されたデッキであること。
難しいロマン型コンボでない限りは多少バランスが悪くてもこのレベルに繰り上げです。場が整えば1ターンに1人は倒せるような攻撃または全体封殺力が条件。全員を1ターンで飛ばせるほうがもちろん強い。デッキ全体がそこそこバランスが取れているのが望ましい。ちなみに統率者は封殺やコントロールは難しいと言われるの。即死コンボを持ってくるようなカードはしっかり入れておくこと。
攻撃性が高く状況を作れば勝利の流れを狙えます。コンボルートが少なく更に妨害に弱い限りはレベル5です。
※MTG経験者なら無意識にこのレベル以上のデッキを組んでしまいそう。
※4との違いは必殺の一撃を持っているかです。とりあえず搭載するのは簡単ですが上手く組み込めていないと使わせてくれないかもしれません。
レベル6
条件は、強力な即死コンボ、無限アタック、勝利達成を可能とするための封殺ロックやコンボが主軸にあり、妨害されても復帰可能な構成となっていること。
搭載された必殺コンボを邪魔されても復帰するようなルートやギミックが欲しいです。複数のコンボ同士でパターンやルートに関連性があり絡めるようになっている、または1つのコンボに対してデッキの主軸として骨太の勝ち筋になっていることです。マナ基盤もかなり整っている。バランスが取れた良いデッキ。平均は4,5ターン目くらいでぼちぼち起動する中速域デッキです。
殴り合いからコンボ寄りとなりカジュアルだと最高レベルになります。(統率者を適切に選び、キルターンを意識して構築すると7レベルに突入します)
※5との違いはデッキ完成度の高さ、必殺攻撃に安定感があるかです。統率者に不安があっても無理やり持ってこれるぎりぎりのレベルだと思う。結果的に自由に遊ぶ範囲だとこの辺がカジュアル最大になります。私は5レベルくらいのデッキで遊んでます笑
レベル7
cEDHと呼ばれる競技性を高めたレベルはここから。(高い実用的なカードも欲しい)
条件は、cEDHで評価の高い統率者を選択しており、邪魔無しなら基本5ターン目で相手を飛ばすようなデッキになっていること。(最短3ターン目でキルできると良い。)
マナ基盤はかなり整っている。希少なカードが採用されている。構成を尖らせてキルターンが安定して早めの構成できていれば、とりあえず7レベルでいいと思う。
※希少なカードが採用されています
※新しいカードで未評価の強力な統率者の場合は自己判断ください。
※6との違いは安定したキルスピードがあること。
※このレベル帯同士がぶつかると牽制し合い7ターン目くらいは勝負ターンです。方向性としては早いターンで封殺も大丈夫ですが早くキルしてあげてください。統率者戦は4人プレイヤーがいて仕掛けや狙いも絡むため原則サレンダーができないところがある。人数はまちまちだけどこのレベルなら原則4人でやってそう。
※勝負ターンを意識して1ターン遅いくらいのデッキも有り
レベル8
条件は、cEDHで評価の高い統率者を選択しており、邪魔無しなら基本5ターン目で相手を飛ばすようなデッキになっており、攻防を含めた復帰力が高いこと。(最短3ターン目でキルできること。)
速度だけでなく、妨害に強く柔軟性がありバランスのとれた安定感のあるデッキ構築になっている。モックスダイヤモンドとデュアルランド以外のマナ基盤が最低でも揃っている。希少なカードが採用されている。制圧力や妨害ケアもしっかりできてこそ8レベルだと思う。特化させて妨害を受ける前に抜けるくらいの速度でも良いけども。
※新しいカードで未評価の強力な統率者の場合は自己判断ください。
※7との違いは更に妨害対処能力と安定感があること。
※このレベル帯同士がぶつかると牽制し合い7ターン目くらいは勝負ターンです。
※勝負ターンを意識して1ターン遅いくらいのデッキも有り
※バランスが悪いけど1ターン早い、9未満のそこそこデッキも含んでも良い?でも安定した高速ターンのキルデッキにできた時点で構築の知識含めてバランスそこそこ良いはずなの。9で良いと思うけども。
レベル9
条件は、cEDHでTierトップ層の統率者を選択しており、邪魔がなければ基本3,4ターン目くらいで飛ばせるようなデッキであること。(最短で1ターンキルができること)
柔軟性や安定感も必須ですが削るカードがなく地獄。ここから先はセンスやカード資産もないと厳しいと思う。十分にトップクラスのデッキになります。
※かなり希少で強力なカードが採用されています
※8との違いは選ばれた統率者と早いキルターンであること。
※レガシーとかやってる人は無意識に到達しがち。
※このレベル帯以上がぶつかると3ターン目は動きにくいので5ターン目くらいで勝負できるなら大丈夫だったりします。
レベル10
条件は、cEDHで最強各と目される統率者を選択しており、環境を意識して最適化され、邪魔がなければ基本3,4ターン目くらいで飛ばせるようなデッキであること。(最短で1ターンキルができること)
無駄がなく洗練されたデッキであり、現在の環境で最適化された最強のデッキ構築となっている。プレイヤーの知識やプレイイングも合わせた構築が必要です。最適化で削るカードがえぐいくらい使えるカードなので構築は地獄の先にあります。他の人とデッキ検討して抜けるカードが存在しないと思います。総合的に現環境100点に近いデッキなので環境理解とデッキ構築能力がないと作れないです。
※デュアルランドやモックスダイヤモンドは必須。
※9レベルとの違いは現環境で最強各のデッキであること。環境メタもあり何を持って10レベルと言うかは人によります。
※このレベル帯がぶつかると3ターン目は動きにくいので5ターン目くらいで勝負できるなら大丈夫だったりします。
※ちょっと豆知識ですが、後攻プレイヤーが先行プレイヤーの1ターン目に相手を倒すと自分としては0ターン目のため0ターンキルと言います。最速だと0ターン目のメインステップ前に倒せるかもしれません。手札の運も必須ですが頭おかしいです。相手は先行プレイヤーなのに土地カードすら出せないで負けます!!笑
デッキレベルの個人的なイメージ
レベル2以下は本当に初心者だったり、特別な縛りだったり、難しいロマンを求めてたりします。ネタが光ってるものから、本当によく分からないデッキもあるので玉石混交ですが1つだけ確実なことは弱いことです。
4レベル以下はそれなりに戦えますが高レベルデッキと比べると圧が足りないです。
6レベル以下は十分な火力もバランスもありますがタイマンだとやはり圧が足りないです。
8レベル以下は強いです。油断しないほうが良いです。警戒度は高いです。
10レベル以下は怖いです。意味のわからないことも起きるので怖いです。右手に神が宿ってそうな人が絶対にいます。
5,7レベルはとりあえず達成条件だけを満たすようなデッキにすると1つ下のレベル帯にぼこぼこに負けることがあります。(5,7レベルは付け焼刃でも達成するのでバランスが悪いことがある。普通に強いから意外と弱いまでが凄い。)
7レベル以上は全員が序盤に空回りするとぐだります。
10レベルは趣味の領域だと思う。
レベル差がある場合
持ってるデッキレベルの差があっても戦えるようにハンデを付けて戦うことがあります。店舗バトルで、いくつかの項目が用意されダイスを振って、ランダムにハンデを付けたことはあります。レベルが大きいほどハンデ数を増やします。卓によりますが2レベル差なら勝てなくもないですがきついイメージ。
高レベルデッキほどクリーチャーが場に出ないので、デッキレベルが低くても、クリーチャー主体のデッキが高レベル卓に刺さったりすることはあります。ヘイトコントールして牽制の合間にターンを稼げば抜けてくるチャンスは十分にあると思う。
それほど警戒してない普通のデッキでも気づいたらぶん回ってることが!!!
4人いるからこそチャンスが回ってくるのが統率者の面白いところです。それすら利用する漁夫の利もあるので盤面のヘイトコントロールは重要です。
やってみるまではレベルだけでは分からないことが多いですが、デッキレベルを意識して調整しておくと互いに楽しめます。
いろんなデッキを作ってみてくださいませ!!!!!
(詳しくない人が読んでもまったく理解できない個人的な意見ですが、レベル差があるなら魔王戦みたいにするのも良いし、プレインチェイス戦のルール混ぜていくのもありだと思う。この場合は新規ルールを上手く作る必要があるけども。そんな感じでローカルな遊びなので自由なのですよ!公式店舗などではできないと思いますので身内戦限定ですけども!!プレインチェイス戦も魔王もやったことないですけどね!!!)